手 軽 さ 50/100
コ ス ト 50/100
アレンジ70/100
身体負担90/100
知  識30/100
ペ ー ス 30/100
たんぱく質・脂質・炭水化物
食事のカロリーが同じでも、そこから得られる栄養素の違いによってからだのパフォーマンスは大きく変わってきます。

食べ物に含まれる栄養素のうち、炭水化物・たんぱく質・脂質は「三大栄養素」と呼ばれ、私たちはこれらをエネルギーに変換して活動しています。
この、栄養素からエネルギーをつくり出す一連の過程を代謝といいます。

しかし、三大栄養素だけがあっても代謝は効率的に行われません。代謝でエネルギーを生み出すには、「酵素」と「補酵素」という物質が必要になります。

代謝に関わる酵素はたんぱく質(アミノ酸) から体内で合成されます。一方、補酵素となるビタミン・ミネラルは、食事からしか摂れないので不足すると、効率的にエネルギーをつくり出すことができず、「代謝が悪い」状態になってしまいます。エネルギーとして使われなかった炭水化物やたんぱく質、脂質は、体内に蓄積され、肥満の原因になってしまいます。→酵素で痩せる仕組みとは

つまり、カロリーだけ意識した食事をしていると、痩せ栄養素が不足するので代謝が落ちます。同じカロリーを摂取するなら、パフォーマンスを最大化する食事の方法をこれから紹介していきます。


食品の成分でカロリーを持っているのは、「たんぱく質」「炭水化物」、それに「脂肪」の3つだけです。これらを三大栄養素と呼び、それぞれ1グラム当たりのカロリーがたんぱく質と炭水化物で4キロカロリー、脂肪で9キロカロリーとなっています。これから三大栄養素とダイエットとの関わりをみていきます。

たんぱく質
たんぱく質は、肉、魚、卵の白身、豆類などの主成分で、食べたあと、さまざまな消化酵素によって分解され、最後に「アミノ酸」となって吸収されます。

自然界には多数のアミノ酸が存在していますが、人間が必要としているのは20種類で、そのうち9種類は体内で合成することができず、食品として必ずとらなければなりません。

胃腸から吸収されたアミノ酸は、さまざまなたんぱく質を作る材料として利用され、体内で骨、筋肉、酵素などになっていきます。

必要なアミノ酸のトータル量は決まっていて、余った分は肝臓で分解され、アンモニアを経て、尿素という物質に変わって尿中に排出されます。一部のアミノ酸は、ぶどう糖や脂肪に変換されますが、少なくとも直接的に肥満の原因となることはありません。→アミノ酸で痩せる仕組み


脂肪
脂肪が消化されると脂肪酸となります。脂肪酸の役割はおもに2つあり、ひとつはたんぱく質主同様に細胞やホルモンなどの材料となることで、もうひとつはエネルギー源となることです。

自然界には無数の種類がありますが、人間の体内ではパルミチン酸、オレイン酸、それにリノール酸の3つが中心です。

脂肪酸は不安定で分解しやすいため、食品の中で「中性脂肪」と呼ばれる構造をとっています。食品中の中性脂肪は、体内で消化酵素によって分解され、脂肪酸として吸収されたあと、腸の壁でふたたび中性脂肪になって血液中を運ばれていきます。この濃度を測ったものが、健康診断でおなじみの「中性脂肪値」です。

パルミチン酸は、飽和脂肪酸と呼ばれるもののひとつで、牛や豚などの食肉、とくに脂身に多く含まれています。血液中の悪玉コレステロールと善玉コレステロールの両方の値を高めるのですが、とりすぎると心筋梗塞になりやすいことがわかっています。

オレイン酸は、一価不飽和脂肪酸と呼ばれるもののひとつで、オリーブ油などの植物性オイルに多く含まれています。コレステロール値に影響を与えないことから、体に良い脂肪酸の代表的存在となっています。

3つめのリノール酸は、二価不飽和脂肪酸のひとつで、植物オイル、豆類、鶏肉などに多く含まれています。これをとりすぎると、悪玉コレステロールと善玉コレステロールの両方が下がるとされています。→脂肪酸の詳しい説明

脂質の1gあたりのカロリーはほかの栄養素と比較して2倍を超えています。ダイエット中はできるだけ脂質量の少ないものを選ぶのが理想的です。また脂質は通常の食事でも知らず知らずのうちに摂りすぎてしまう傾向にあるため、赤身肉を食べる、ポテトチップスなどの脂質の多いお菓子を避けるなど、意識的に脂質の摂取量を減らすようにしましょう。


炭水化物
ご飯、パン、麺類、スイーツ、砂糖などの主成分で、食べたあと消化酵素によって分解され、ぶどう糖などの糖分に変わります。

これらは、筋肉を収縮させるエネルギー源として利用されるとともに、一部は遺伝子を構成するDNAやRNAの材料となります。利用されずに残ったものの一部が鎖状につなげられ、肝臓や筋肉に貯蔵されるようになっています。これが「グリコーゲン」と呼ばれるもので、血液中のぶどう糖が足りなくなったときに再利用されます。

最も注意したいことは炭水化物が余った場合は体内で脂肪に変換されてしまうことです。そのため、炭水化物のとりすぎは肥満の重大な原因となっています。→炭水化物を抑えて痩せる方法

ごはんやめん類などの炭水化物を食べることが多い人は、コンビニなどで惣菜を購入するときに栄養成分をチェックして糖質の少ない惣菜を選びましょう。食品によっては炭水化物としか表記されていないものもありますが、そんなときには食物繊維量をチェックしよう。炭水化物一食物繊維量で糖質の量がわかります。



ダイエット方法①…栄養比はたんぱく質30%、脂肪30%、炭水化物40%
ダイエットの基本ルールは、毎回食べる食事の栄養比率をたんぱく質30%、脂肪30%、炭水化物40%にすることです。

最も守ってほしいことは炭水化物とたんぱく質の比で、たとえ脂肪が30%を越えたり、または下まわったりしても、炭水化物とたんぱく質の比は常に40対30にします。

このことは、エイコサノイドの最も良好な生成を促すからである。とは言っても、病気でもいないかぎり、日常の食事で正確な理想比に厳密に合わせることはとても無理なので、ある程度の許容範囲で考えてOKです。

たんぱく質30%、脂肪30%、炭水化物40%を意識して正しくバランスのとれた食事をすると、たとえ従来あなたがとっていたカロリーより少ない食事をしても、3~4時間経過しても強い空腹感が生まれないでしょう。

食後2~3時間で空腹感が生じたり、甘いものが強くほしくなったとしたら、それは直前にとった食事で炭水化物を多くとりすぎたためなのです。

ダイエット方法②…最適の食品を選ぶ
たんぱく質30%、脂肪30%、炭水化物40%の比であれば何を食べてもよいということにはならないのが2つめの方法です。
ホルモンや酵素に悪い影響を与える食品を避け、推薦する食品をとる必要があります。

ダイエット方法③…食事間隔は5時間以内に
食は強力な薬であり、その効果は食後4~6時間持続します。したがって、食事はあたかも投薬するように規則的にとる必要があり、規則的にというのは、食事と食事の間隔を5時間以上あけないようにすることです。(睡眠時は除く)

ダイエット方法④…たんぱく質所要量の確保
3つの栄養素のうち、何を比率に対してもっとも重要にするかというと、1日に必要とするたんぱく質の所要量をもって行います。その所要量をエネルギーに換算(1gあたり4キロカロリー)して、それが1日にとる栄養素の中で30%になるように意識します。


摂取カロリーが多いのであれば減らす必要があります。でもダイエットのために「炭水化物」「たんぱく質」「脂肪」の三大栄養素のうち、何をどれくらい減らすのがいちばんいいのかわかりますか。

ただこれら三大栄養素はどれも大切な栄養素であり、ひとつとして「全面的にカット」していいものはないということです。炭水化物は活動エネルギーの主役となる存在であり、たんぱく質は筋肉などをつくるもとになります。脂肪だって体内に山ほどストックがあるとはいえ、体を動かすためには必要です。

なかでも、減らしてはいけないのがたんぱく質です。糖質が不足すると筋肉中のたんぱく質が失われて、そのうえ摂取される量が少ないと、筋肉が減少していきます。筋肉が減少すると脂肪の燃焼効率が悪くなるので太りやすくなってしまいます。たんぱく質はもともとそんなに大量には要らないのですが、「体をつくる原材料」であるだけに、不足するとそのダメージが大きいのです。→筋肉を増やして痩せる方法

たんぱく質の不足を招くダイエットがもっとも危険なのです。ダイエットをするなら、たんぱく質だけは減らさないように心がけなければなりません。少なくとも体重1kg当たり、1日に1~1.5gのたんぱく質が必要になってきます。体重60kgの人なら90g、体重70kgの人なら100gとってもいいくらいです。どんなにダイエットをしていても1日に最低70gは確保する必要があるでしょう。

では、それを頭に置いておいて、今まで1日に2000kcalとっていた場合の三大栄養素のバランスを考えてみましょう。

通常の食事での三大栄養素の占める平均的割合は、日本人の主食が米なので、炭水化物60%、たんぱく質15%、脂肪25%というところです。

まず絶対に落とせないたんぱく質から計算すると、2000kcalの15%は300kcalになります。
たんぱく質は1kcal当たり4gなので300kcal分で75g。1日の最低確保量が70gですからこの時点でぎりぎりです。30%なら倍の600kcalまでたんぱく質をとれるので、残りの炭水化物と脂肪を減らすということになるわけです。

そこで、たんぱく質の600kcal分を引くと残り1400kcal。この1400kcalを炭水化物と脂肪でシェアすればいいことになります。比率から考えると炭水化物が800kcal、脂質が600kcalということになります。きっちりと計算する必要はありませんので、参考にしてみてください。


①体脂肪の燃焼を促す体質となり、恒久的にスリムな体形を維持きせる。
②少ないエネルギーの摂取でも満腹感が継続され、空腹を感じない。
③運動後の筋肉疲労がなく、筋肉痛が起きにくくなる
④個人がもっている運動能力を最高に高め、瞬発力と持久力を向上させる。
⑤脳細胞および神経細胞を健全にし、心の平穏を維持させる。
⑥風邪、下痢、アレルギー疾患などにかかりにくくなる。



たんぱく質食材の選び方
高たんぱく質、低脂肪の食材をたんぱく質食材の選び方で重要なことは、できるだけ少量で、低脂肪かつ高たんぱく質食材を選ぶことです。

高たんぱく質食材とは、消化吸収のよい食材で、たとえば卵白、トリの胸肉、魚肉などになります。

低脂肪のたんぱく質食材を勧めるのは、やみくもに脂肪をカットする意味からではなく、脂肪の多い肉などには飽和脂肪酸が多く含まれているので、避けなければならないという意味です。

たんぱく質といっても植物性たんぱく質と動物性たんぱく質があるのですが、どちらが良いのでしょうか。
植物性たんぱく質を多く含む食材の王者は大豆で、畑の肉ともいわれています。日本では豆腐や納豆など、健康食品としてポピュラーな食材です。→豆腐ダイエットの詳しい説明

植物性たんぱく質は、脂肪酸の面からみて理想的なのですが、たんぱく質食材にも消化吸収率の違いがあり、動物性の高たんぱく質食材より植物性たんぱく質食材の方がたんぱく質の消化吸収率が低いのです。それは植物性たんぱく質をたくさん食べないといけなくなるということです。

しかし、このダイエット方法では、たんぱく質が消化され、アミノ酸になって血流に入っていく速度を重視していて、植物性か動物性かということはさほど問題ではありません。

代表的な好ましいたんぱく質食材を選んでみると、動物性たんぱく質食材では、トリの胸肉(皮なし)、脂身のないブタ肉とヒツジ肉、七面鳥の胸肉、牛肉の赤身、ささみ、たたき、魚肉(タラ、マグロ、サケなど)やエビや貝類、それに卵白となります。

植物性たんぱく質食材では、大豆製品である豆腐や納豆、黒豆、小豆、枝豆そして大豆プロテイン粉末で、酪農製品では、低脂肪のチーズをとります。

脂肪食材の選び方
一価不飽和脂肪酸を含む食材と油脂をとる脂肪酸については、不飽和脂肪酸は一価と多価にグループ分けされており、一価不飽和脂肪酸の代表的なものにオレイン酸があります。

この脂肪酸を多く含む食材はオリーブで、油脂ではオリーブ油、菜種油、落花生油、マカダミア油、エゴマ油、菜種油、亜麻仁油などがあります。調理に油脂を使うなら、オリーブ油が最も好ましいです。→オリーブオイルのダイエット効果

炭水化物食材の選び方
グリセミック・インデックスの低い食材を低GI食品と言い、食事を食べさせた後、どの程度血糖値(ブドウ糖)が上がるかを計算します。低いGIの値食品は、摂取後の「血糖値の上昇が遅い食品」ということになります。

カロリーが同じ炭水化物ならば、GIがより小さい食品を食べた方が太りにくく、肥満になりにくいということになります。

穀物食材がグリセミック・インデックスが高く、インスリンを早く大量に分泌させ、同じ果物でもそれぞれGIが異なっていることがわかると思います。
したがって、このダイエットの献立で、炭水化物食材を選ぶ場合、インスリンの分泌を急激に高めないよう、GIの低い食材を選択することが重要です。

参考:GI食品リスト
GIの高い穀物食材でも、皮やヌカ、そしてふすまなどの消化吸収されない繊維質を含んだ食材の方が、グルコースの血流への流入速度を遅らせるので、GIが低くなります。

つまり、白米より、玄米や胚芽米の方がよく、パンも白いパンより、小麦の皮を含んだ全麦パンの方がよいことになります。果物についても同じで、繊維質の多いものの方がよく、その面からすると、オレンジジュースなどのように、果物にしる果汁だけを飲むのは、GIからみれば最悪なのです。

アルコール飲料は炭水化物の有無にかかわらず、高エネルギー(1gあたり7キロカロリー)なので注意が必要な飲み物です。

日本人の主食であるごはんで相殺勘定する場合、おおよその目安を示すと、ごはん一杯(20g)に相当するアルコールは、ビールでは中ピン一本、日本酒なら一合、ウィスキーならダブル一杯、焼酎(25度)なら110cc、ワインなら200ccと少量なので、注意する必要があります。

デザートの果物やケーキも炭水化物が多いのが特徴です。特にケーキはまさにグルコースのかたまりなので注意です。そしてスナック菓子も然り。これらの食品はダイエットを台なしにしてしまいます。食べてしまったら、アルコールと同様にごはんやパンを避けてバランスをとればよいので、無理に制限をする必要はありません。


ファストフード店やとんかつ屋など、ダイエットをしている人は遠慮したい外食店を主に取り上げて分析してみました。結果はどのお店も厳しいものですが、メニューの工夫次第でたんぱく質30%、脂肪30%、炭水化物40%に近づけることはできるかもしれません。

ハンバーガーショップ
ハンバーガーのチェーン店は多いですが、いろいろなお店から一個のバンズ(パン)にパテ(ハンバーグ)を一枚はさんだものを集めて、栄養素がどのような構成比になっているかを調べて平均値を出してみました。

その結果、炭水化物が32.2gで41.9%、たんぱく質が13.4gで17.5%、そして脂肪は13.8gで40.6%という結果でした。炭水化物とたんぱく質の比は理想からほど遠いものでしたので、ハンバーガーショップでは厳しいものがあります。

また、エネルギーは脂肪が13.8gもあるから306キロカロリーという高い数値でした。この結果からみると、ハンバーガーはたんぱく質のバランスが低く、しかもエネルギーが高い食品であることがわかると思います。

あえて食べるときの食べ方は、ハンバーガー2個はNGなので、ハンバーガー1個とチキンナゲットのようなたんぱく質食品を買うことです。それでも高カロリーですが、バランスはかろうじてマシになると思います。

ハンバーガーには飲み物がつきものですが、シェイク類は一杯200~300キロカロリーもあり、炭水化物も多くなり、コーヒーもカフェインがあってだめなので、オレンジジュースのSサイズが限度となります。お茶が一番理想的な飲み物となります。

フライドチキンショップ
フライドチキンショップで食事をする場合には、フライドチキン(ももの部分)1本と焼きおむすび1個にポテトサラダ半分がベストとなります。

フライドチキンについては、脂肪の少ないキール(骨つき胸肉)かドラム(もも肉)がよく、脂肪が多い皮の部分は食べない方がよいでしょう。そうしても、この食事の脂肪はエネルギー比で40~50%となり、ハンバーガー同様、高脂肪食となってしまいます。

牛丼屋
牛丼の並の炭水化物とたんぱく質のエネルギー比はたんぱく質が意外に少なく、しかもエネルギーは530キロカロリー近くもあるという結果でした。

したがって、牛丼でこのダイエットをするには並のライスを半分にした牛丼に卵を2個入れ、みそ汁と漬物を食べることです。もしくはごはんを半分以下にして牛皿のような単品で頼むという方法もあります。

これらの食べ方ではじめて炭水化物とたんぱく質のエネルギー比が最低限度をクリアすることができますが、カロリーが600キロカロリーを軽く超えてしまいます。


これらのファストフードに共通していえることは、いずれもかなり高カロリーであること、ハンバーガーや牛肉といってもたんぱく質構成比が意外に低いことが特徴です。

そして、ビタミンやカルシウムなどの栄養素が少ないということもあります。コールスローやポテトサラダもメニューにありますが、ドレッシングがたっぷりで脂肪が多く、栄養素をとろうとすると、かえってバランスを崩す結果となる恐れがあります。

ステーキハウス
まず、牛肉の部位別の栄養素がどうなっているかというと、もも肉(脂身つき)100gには、たんぱく質が12.2g、脂肪が6.1g、炭水化物が0.3gあり、146キロカロリーです。

フィレ肉は、たんぱく質が21.4g、脂肪が6.7g、炭水化物が0.3gで、エネルギーは155キロカロリー。
サーロインはというと、たんぱく質が18.5g、脂肪はぐんと増えて16.6g、炭水化物が0.3gで236キロカロリーあります。

一方ひき肉はというと、たんぱく質は17.9g、脂肪がさらに増えて23.1g、そしてエネルギーは293キロカロリーという数値。したがって、ステーキを注文するときは、たんぱく質が多く、しかも脂肪が少ないもも肉かフィレという選択肢になります。ハンバーグは、ひき肉を使うので、過大な脂肪をとってしまうのでNGです。

サラダはノンオイル・ドレッシングかしょうゆをかけて食べるのが理想的。なぜなら、肉でもう充分すぎるほど脂肪をとってしまうからです。そして、ごはんは半ライス(普通1人前は150~200g)にし、パンにする場合は、ロールパン一個にバターをつけないで食べましょう。

スープは、もちろんコンソメスープか野菜スープにします。コーンスープやパンプキンスープなどは、バターや生クリームが入っているから敬遠したいところです。

とんかつ屋
とんかつ屋では、ヒレかつ定食、ロースかつ定食、コロッケ定食、メンチかつ定食などのメニューがあります。

あるお店の定食を栄養分析してみたら、ヒレかつ定食(ごはん、ヒレかつ、みそ汁、漬物)の場合、たんぱく質が37.5g、脂肪が23.7g、炭水化物が107gで、エネルギーは818キロカロリー。

ロースかつ定食では、たんぱく質が32g、脂肪が47g、そして炭水化物が107.3gで、エネルギーは1016キロカロリーという結果になりました。そして重要な、炭水化物とたんぱく質のエネルギー比はというと、これではとてもダイエッターの昼食にならないのはお分かりいただけるでしょう。

では、無理やりにでも理想に近づけるとすると、とんかつから衣をはずしてしまうことです。残念かもしれませんが、衣はたっぷりと油脂がしみこんでいる炭水化物だからです。

そうすると、肉の実体が現れ、脂身をよけて食べられるでしょう。次に、ごはんはミニサイズを食べます。そして、キャベツはおかわりのできる店を選んでたくさん食べましょう。そして肉はロースよりフィレが理想的です。

コロッケ定食やメンチかつ定食は、炭水化物と脂肪が極端に多くなって、たんぱく質30%、脂肪30%、炭水化物40%に近づけることは困難になります。

すし屋
魚介類は優れたたんぱく質食材なのは間違いありません。したがってダイエットではたんぱく質の最善食材として勧められていますが、これを寿司にして食べるとなると、少し事情が変わってくるのです。

多くの店からにぎり寿司や、ちらし寿司を集めて分析して栄養素のエネルギー比の平均を出したら、炭水化物が61%、たんぱく質が23.9%、そして脂肪が15.1%という結果でした。

そして、炭水化物とたんぱく質のエネルギー比を見ると、寿司はたんぱく質も脂肪も大変少ない食事ということになります。やはり炭水化物が圧倒的に多いのです。

寿司屋でダイエット食にするには、まず、さしみを1人前と、にぎりを4個食べると、ほぼ最低限で炭水化物とたんぱく質のエネルギー比をクリアできることができます。

すしやさしみは、EPA(エイコサペンタエン酸)を多く含む青魚(あじ、さば、さけ、いわし、ぶりなど)が好ましいです。→ すしダイエットの詳しい説明

うどん・そば屋
うどんやそばを食べる人は非常に多いですが、残念ながらほとんどのメニューが当たり前のように炭水化物過多で、エネルギー構成比からすると、60~80%となってしまいます。

しかし、カロリー面からいうと、1人前300~500キロカロリーの低エネルギーであって、ダイエット向きの食べものと思うかもしれません。しかし、このような高炭水化物食は、肥満化を促してしまいます。

そこで、うどんやそばで昼食をとるとしたら、たんぱく質(卵、えびや魚の天ぷらなど)を注文し、めんやそばをハーフにしたいところ。

さらに注意が必要なのは、野菜がゼロに等しいメニューだと、ビタミンやミネラル分が不足がちになってしまうことです。したがって、五目そばや鍋焼きうどんのようにバラエティに富んだ食材を使ったメニューでバランス良く摂る必要があります。

中華料理店
昼食を中華料理店でとるとすると、ラーメンライス、餃子ライス、チャーハンに餃子などが、お手軽メニューとして一般的になっていますが、ダイエットからみれば最悪のメニューです。

極端に炭水化物過多であり、ラーメンなどのめん類のつゆには過剰な塩分と脂肪が入っています。したがって、めん類のつゆは残した方が無難でしょう。

ちなみに、ある店の定食メニューの炭水化物とたんぱく質のエネルギー比を調べてみたら、いずれもごはんを1人前食べるとバランスがとれないので、ごはんを半分食べるとして計算してみました。

それによると、レバにら炒め定食、八宝菜定食、えびチリソース炒め定食が合格です。後は不合格で肉野菜炒め定食、牛肉とピーマン炒め定食、酢豚定食、餃子定食はNGです。→中華料理で痩せる詳しい解説

外食による食べ方で実行するとなると少しばかり勇気が必要になってきます。しかし、それはいかに外食が造物主の意志にそむいた食事であるかという証拠でもあるのです。カロリー過多、炭水化物過多、ビタミンやミネラル栄養素不足、好ましくない脂肪酸を多く含んでいる食品が実に多いのです。→外食でダイエットするメニュー選びについて



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